あずきのいろいろストーリー

1. 小豆 の歴史

イラスト小豆の歴史は古く、中国の薬学書(世界最古の薬学書「神農本草経」)には当時、小豆の煮汁が解毒剤としてもちいられたといった記述があります。やがて世界に広まった小豆は薬効のある食材として王侯民族に珍重され、日本にも3世紀頃伝来し中国同様、薬として使われました。

2. 「小豆」の語源

小豆と書いてアズキまたはショウズと呼びますが、古代では大型の豆に対して小型の豆という意味で使われ、必ずしも今の小豆のことではありませんでした。日本でこの豆がアズキと呼ばれるようになったのは次の説が伝えられています。

「小豆」の語源説 ①

江戸時代の学者「養生訓(ヨウジョウクン)」で有名な貝原益軒の説では、アとは赤色のことで、ツキ・ズキは溶けるという意味、要するに赤くて、他の豆よりも早く柔らかくなることから、アズキと呼ぶようになった。

「小豆」の語源説 ②

アズ、アヅは「地方用語語源辞典」によると「崖崩れ」、あるいは「崩れやすい所」の意味で、他の豆と比べて煮崩れしやすいことから、アズキという名がついた。

「小豆」の語源説 ③

平安時代の「本草和名(ホンゾウワミョウ)」には阿加阿都岐(アカアツキ)という名で紹介されている、江戸時代には阿豆岐(アズキ)、阿加阿豆岐(アカアズキ)と呼ばれている。赤小豆、赤豆などとも書き、赤粒木(アカツブキ)からアズキになったと言われている。

3. 小豆の産地

栽培過程

(産地や天候によって時期・期間は多少のずれがあります。)

5~6月
種まき
発芽までは約2週間。
7~8月
開花
小豆は黄色の花を咲かせます。 開花後、受精が行われ莢がつきます。 莢の色は緑色から褐色へと変化します。
9~11月
収穫
刈り倒された状態で2~3日、地干し。 2週間程度、自然乾燥させます。 乾燥後、脱穀し莢から小豆を取り出します。 粗選別後、袋詰めされ、食品工場へ流通されます。

生産地

産地イメージ日本では主に北海道(全国生産量の約85%を占める:平成10年)。北海道内の主要栽培地は、十勝を筆頭に、上川、空知、後志、石狩など、海外では東アジア(中国など)、南アメリカ(アルゼンチンなど)、北アメリカ(カナダなど)で生産されています。

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4. 小豆の効能・栄養価

小豆の栄養価

小豆は小さな1粒々に栄養素がバランスよく含まれています。
栄養価も牛肉や卵に負けない素晴らしさ、まさに畑の宝石です。
日々の食事に取り入れてみませんか?

栄養価

食物繊維が豊富

食物繊維とは、人の消化酵素によって消化されない 食べ物の中に含まれている難消化性成分です。果物などに含まれている水溶性食物繊維は、血糖値の 上昇やコレステロールの吸収を抑制すると言われています。 また、野菜や豆類などに含まれている不溶性食物繊維は大腸の働きを手助けしたり、がんの予防にも役立つと言われています。
小豆にはごぼうや精白米よりも多く含まれています。

ビタミンが豊富

小豆にはビタミンB群が豊富、疲れを取り除くビタミンB1、皮膚の健康維持に大切なビタミンB2、B6が多く含まれています。
ビタミンB1は豚のバラ肉に多く含まれていると言われていますが、小豆(乾)は0.45㎎と匹敵するくらいの量が含まれています。またB2、B6の働きによって肌荒れを防ぐ効果があるとされています。

ミネラルが豊富

小豆のミネラルは特にカリウムと鉄が多く含まれています。
カリウムは体内のナトリウムを尿として体外への排泄を促すといいます。ナトリウムが上昇すると高血圧を招くとされていますので血圧を下げる働きがあります。
カリウムが多い食品としてバナナが挙げられますが、小豆(乾)は1500㎎と豊富に含まれています。

ポリフェノールが豊富

ポリフェノールは、イソフラボン、カテキン、アントシアニンなど、植物が光合成によってできる色素や苦味物質で、ポリフェノールは活性酸素を抑え、抗酸化作用により、老化予防に効果があると言われ期待されております。
小豆には赤ワインの2倍近くも含まれています。あんこにした場合は砂糖を加えて加熱することでメラノイジンという物質ができ、これも抗酸化活性の非常に高い物質です。血圧や血糖値、血中コレステロールの上昇を抑制する効果があるといわれています。また人体に対しても中性脂肪や悪玉コレステロールを低下させる傾向にあると言われています。

小豆に期待される効果

低血圧や冷え性

鉄分が含まれていますので、1日茶碗1杯ずつ常食すれば、貧血と冷え性を改善する効果があるとされています。

便秘

小豆に含まれるサポニンには緩下作用があり、便秘に効くといわれています。

悪酔い、ふつか酔い

ふつか酔いで吐き気をもよおし苦しい時は、小豆の煮汁が血液をキレイにしてくれるそうです。

脚気の予防

小豆のビタミンB1は大豆と共に豆の王者といわれ、昔の人が毎月1日、15日に小豆ご飯を食べたのは、 ビタミンB1の不足を補充するという生活の知恵でした。

抗酸化作用 ポリフェノール、メラノイジン
コレステロール低下、血液サラサラ サポニン、アントシアニン、ポリフェノール
血圧降下 カリウム、ナトリウム
肥満解消 サポニン
便秘解消 食物繊維、サポニン
むくみ解消 サポニン、カリウム
疲労回復 ビタミンB群、サポニン

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5. 「餡」の語源・歴史

イメージ

中国より伝来した「アン」は、古来、米や麦でつくった食物に穴をあけ、その中に詰める詰めものを意味し、その種類もいろいろありました。日本で中国菓子の輸入が盛んだった唐の時代、唐菓子は数種類ありましたが、その中の一つに「団喜(ダンキ)」という「アン」を包んだものがありました。この「アン」はせいぜい肉を入れて作ったものであったらしく、このことから日本では「肉アン」の代わりに「小豆アン」を工夫したと考えられています。さらに砂糖によって甘味が加えられ、日本のものとして定着することとなったのです。

6. 餡とは

でんぷん含有量の多い豆類を水中で煮熟し、そのでんぷん粒を細胞内に保持したまま湖化定着させた細胞でんぷん粒の集合体のことをいいます。

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